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代表 堀 川 裕 己
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家をつくるということ |
いつか自分の家を建てるということを人生の目標の一つに考えている人は多いと思います。
言うまでもなく家は人生最大の買い物の一つであり、
車や家具のように容易に買い換えられるものではありません。
ちまたには新築マンションや住宅の広告が溢れ、様々な雑誌が理想的なマイホームの特集をし、
テレビではおしゃれで快適そうな住宅を紹介する番組が人気です。
建物のスタイルから、インテリア、オール電化や断熱の方法、建築素材の幾多の情報から、
挙句の果ては子供の能力を伸ばす間取りなど、
住宅に関するありとあらゆる情報の断片が巷に溢れています。
それらを一つ一つ見ているとなるほど素晴らしいと思えるのですが、
さて、いざ自分の家を建てようという段になると、
溢れる情報の中で何をどうしたらいいのか分からなくなる・・・
という人も多いのではないでしょうか。
家について考えるということは、自分たちのライフスタイルを見つめ直すことだと思います。
そして、「これからの人生をどう生きていきたいか」ということを考えることだと思っています。
間取りやら断熱の方法や設備などの枝葉ではなく、まず大きな幹の部分を立ち上げること。そうすればそこに相応しい枝葉は何なのかが見えてきます。
生活に必要な空間は、思いのほか時間の流れとともに変わって行きます。お子様がいらっしゃる場合はなおさらです。家族が密着して過ごす時間が生活の大半を占める時期、子供たちが自分たちの世界を持って同居する時期、そして夫婦中心で生活する時期。
だからこそ大切なのは、子供が二人いるから子供部屋は絶対に二つ必要・・・、といったような固定概念から離れて、自由な発想で家について考えてみることです。
例えば限られた敷地の中で、無理に狭い個室を作って子供部屋を確保するより、家族が集まる空間をたっぷりとって家族で過ごす時間を優先し、子供には間仕切りなどでプライベートを確保できる小さな空間を用意する、という選択肢も考えられます。
家族の形態の変化を頭においたうえで、柔軟にその家でどういう時間を過ごしたいかをイメージするところから、家作りは始まっていくのだと思います。
私たちの仕事はそのお手伝いをすることです。
家に対する漠然とした思い、新しい生活に対する希望、そういったふわふわと形にならずに心にこもっているものを、話し合いの中で可能な限りその思いを汲みあげて、実現可能な図面へとうつしかえていきます。
家づくりは生き方を見つめなおし、未来に夢を見るところから始まるのです。
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